ぼくのたわごと(別館)

ハロヲタ兼ロック好きの趣味ブログ

Amnesiac (KID A MNESIAリリースによせて)

今年の11月5日に「KID A」と「Amnesiac」を1つにしたアルバム「KID A Mnesia」がリリースされることになりました。


「KID A」については2年半ぐらい前に記事を書いております。

KID Aをリアルタイムで聞いた人間が感じたKID Aに対する思い - ぼくのたわごと(別館)

と言うことで今回は対の作品でもある「Amnesiac」の方を。


前作、「KID A」ではかなりエレクロニックミュージック的なアプローチが強いアルバムで、人間的な温かみはほとんど感じられないなと聞いていて率直に思いました。


対し、同時期に録音された「Amnesiac」はエレクトロニックミュージックの体裁をとっていながらよく聞くとロックやジャズなどの要素も感じられる曲も収録されています。


Radiohead - Pyramid Song - YouTube


このリードシングルの「Pyramid Song」とかその典型ですよね。

ピアノの音が静かにでも徐々に熱を帯びて演奏される様は前作にはなかった模様だと思います。


また、同じくシングルカットされた「I Might Be Wrong」のセッションのような演奏も前作にはあまり感じられなかったロックっぽい一作。

Radiohead - I Might Be Wrong - YouTube


極めつけはラストの「Life in a Glasshouse」。

Life In a Glasshouse - YouTube

ここまで来るとジャズとブルースと言った感じですよね。


前の記事にも書きましたが、イギリスのロックバンドMUSEのマシュー・ベラミーは炎を外から見てると「KID A」を評し、本作「Amnesiac」は炎の中にいる感じと評しました。

同時期に作られた双子のような作品でありながら、ロック的なアプローチもあれど、エレクロニックな要素が強く、全体的にひんやりとした機械的な肌触りの「KID A」とエレクロニック的なアプローチもありながらロックとしての体裁も感じられる温かみのある「Amnesiac」。

マシューのたとえはこうやってアルバムを聴くとすごく上手いたとえだなと思います。


前の記事でも、「KID A」発売当時はトム・ヨークの「ロックはゴミ」発言にロックファンとしては反発した僕ですが、「Amnesiac」を聴いて意外とロック的な部分があったことに安堵しました。

ロックを否定したトム・ヨークレディオヘッド自らがまだまだロックには可能性はあると感じさせるようなアルバムをリリースしたことに個人的には嬉しかったですし、諸手を挙げて賛同した記憶があります。


あれから20年。

性格の違う双子の「KID A」と「Amnesiac」は1枚の作品になります。

この時期に録音されたらしい「If You Say thd Word」が2021年9月現在で未発表音源集から公開されていますが、ロック的なアプローチもエレクロニック的なアプローチも感じさせる1曲です。

Radiohead - If You Say The Word (Official Audio) - YouTube


11月の「KID A MNESIA」のリリースがすごく楽しみです!